雑記を始めることにする
学生のころ日記サイトに日記をつけていて、当時の彼氏とのやりとりやバイト先の店長の愚痴など日常について書き連ねていた。
オチもひねりもないただの雑記だけど、時間だけはあったのでほぼ毎日書いていた。
数年前のこと。社会人になり少し経ち、日々に忙殺されてその日記のことは忘れていたけど、ある日ふと思い出して検索してみた。
なんとまだあった。日記サービスもまだ生きていた。
どんなことを書いていたのか気になって、新しい日付から読んでみた。
出るわ出るわ恥ずかしい過去。
彼氏がいるのに違う男の人に惹かれて悩んでいた自分。あろうことかその日記を彼氏所有のPCで書いたことがあって、履歴から辿ってその日記をこっそり読んでいた彼氏にバレた。当然の如く修羅場。
バイト先にかかってくる変態電話との攻防。
一足先に社会人になっていた友人との経済格差。
大学のゼミの馴れ馴れしい先輩。
自動車教習所でダメ出しされすぎて泣いて帰ってきた日。
あの頃の自分が何を感じ、何に悩んでいたかがそこに書かれていた。
決してキラキラした思い出ばかりではないけれど、当時の数多の感情が甦ってきた。
それがすごく新鮮で楽しかった。
まだその日記はネットの海を泳いでいる。
パスワードを忘れてしまったからだ。
その日記サービスが終了しない限りは、これからも泳ぎ続けることでしょう。
毎日は無理だろうけど、ときどき身辺雑記をつけることで、これからも過去の自分から未来の自分へバトンを渡せることができたら、と思い再び始めてみることにする。
ちなみにそのとき受け取ったバトンには、「PCの履歴は消せ」と書いてあった。